| い | 一本目地 | タイル壁の化粧目地詰めの方法。 練った目地モルタルを目地コテに乗せて塗り付ける方法。現在は専用のビニール袋(目地チューブ)に目地モルタルを詰めて、絞り出して塗りつける方法が主流 対義語:塗り目地 |
| い | ECP版 | セメント押出成型版 (商品名:アスロック、メース等) |
| う | 打ち込みタイル | 先付工法用タイル |
| コンクリートを型枠に流し込む時点で、型枠に予め取り付けておくタイルを言う。建築現場のコンクリート型枠に取り付ける現場型枠先付工法と、PC工場でコンクリート型枠に取り付けるPC版先付工法とがある | ||
| お | 大壁工法 | 住宅外壁の仕上げでサイディング下地の目地部を表面に表さないように施工する左官仕上げ工法。外装全面をメッシュのネットで覆いクラックの入りにくい仕様として連続した大きな壁面として仕上げる工法。 |
| か | 還元焼成・酸化焼成 | タイルを焼く窯の炎の状態を表す言葉。還元炎焼成は、窯内への酸素の供給量を抑制した焼成方法。燃焼の酸素量が少ない為素地に含まれる酸化金属の酸素分が取り除かれる。色彩的に不安定な呈色となるがそれが焼き物の味となる。酸化炎焼成は充分な酸素を供給して焼成し比較的安定した呈色となる。 |
| か | 乾式工法 | タイルの施工の際にモルタル類(湿式)を使用しないで取り付ける工法。 |
| タイルを下地の凸部にひっ掛ける工法や金物類を使用して取り付けたり、有機接着剤を使用して取り付ける工法。 対義語:湿式工法(水を使用するセメントモルタルでタイルを張り付ける工法) | ||
| か | 乾式成形 | 加圧のプレス機でタイルを成型する方式 |
| き | 吸水調整材 | モルタルを塗り付ける下地(コンクリート等)の表面に塗布して、接着性をよくする目的のもの |
| セメントモルタルは硬化する為に適量の水分が必要。下地の吸水性が大きすぎるとモルタル中の水分を急速に吸い込んで、モルタルの硬化を阻害することとなる。またセメントモルタルにとっては接着の為には下地への食い込みも必要の為、適度の吸水調整役が必要。 | ||
| く | グレイズ | 釉 釉薬の掛かったタイル |
| こ | 虹彩現象 | セメントや大気中に含まれるシリカ分(無水けい酸)がタイル表面に付着して現象を起こす。それ自体は透明であるが非常に薄い膜を形成し、光の干渉によって虹色に見えたりくすんで見えたりする現象。化学的に安定したものの為塩酸等では除去できない |
| こ | 匣鉢(こうばち) | 乾燥~焼成する際に型崩れしにくいように保持する為の棚・受皿・型 |
| さ | 三方隅 | 三辺の角の頂点に使用するタイル役物 三面がタイルで構成される部材 同義語:ボックス |
| さ | 先付工法 | コンクリート型枠に予めタイルを取り付けてコンクリートを流し込みコンクリートの硬化時点でタイルが取り付いている工法。建築現場のコンクリート型枠に取り付ける現場型枠先付工法と、PC工場でコンクリート型枠に取り付けるPC版先付工法とがある |
| し | ジャンブル | タイルの色合いを細分化して分けたものを、適正比率で混ぜ合わせること。 |
| 一般的用語としてはごちゃまぜにする意 | ||
| し | 敷瓦 | 床に敷かれた平板の焼き物 磚あるいは塼(せん) 中国より伝わり寺院で使用され平城京・平安京でも使用された |
| し | 湿式工法 | タイルの施工の際に加水混錬したセメントモルタル類を使用して張り付ける工法 対義語:乾式工法 |
| し | 湿式成型 | タイルの製造過程で水分比の多いいわゆる粘土状の原料を口金から押し出して成型する方法 |
| し | シャトルキルン | 台車に積載した製品をキルン内に収納して焼成し、焼成後に台車を引き出すバッチ式の焼成方式(炉) |
| す | 透かし積み | レンガ積み壁のレンガをところどころ抜いて空間を作って積み上げた壁。 |
| す | スプレードライヤー | プレス成型用の原料の製造過程。水分比を多くした原料をタンク内で吹き上げて、落下時に熱で乾燥させて顆粒状態にする乾燥方式 |
| せ | 塼 (せん) | 土を焼いた平版もしくはレンガ(敷き瓦)。BC3世紀ころより中国で作られ、6世紀に仏教の伝来とともに日本に伝わったとされている |
| せ | せっ器・磁器・陶器 | JIS A 5209で区分されていた吸水率(%)を基準とした材質の呼び称 (現在のJISはこの呼び称は無い) |
| (旧1994版の規格は)磁器質(1.0%以下), せっ器質(5.0%以下),陶器質(22.0%以下 | ||
| せ | 瀬戸本業窯 | 古来 愛知県瀬戸では陶器質の器などが製作されていた、緻密で高硬度の磁器の技術がもたらされた後も、陶器材質品が伝統的な器としてつくられている。 |
| そ | 象嵌タイル | 12世紀ころよりヨーロッパで使われ始めた床用タイル。表面の模様に凹凸を付けて色土を流し込み鉛釉を掛けて作成されたもの |
| (ぞうがん) | ||
| た | タイルオンタイル | 壁もしくは床のタイル面に改修等の目的で、既存面の上にタイルを施工すること |
| 湿式工法・接着剤張り・乾式工法等々各種の方法がある | ||
| た | タフバインダー | 東レ・アムテックス社の商品名 ナイロン製の短繊維(長さは5~15mm)でスサとして モルタルに添加して使用する。 繋ぎ材として作用する為 モルタルのクラックひび割れ対策に効果がある。タフバインダーを使用した湿式タイル張りの耐剥落工法が確立している |
| ち | 中空積み・添え積み | 中空積は、躯体コンクリートの外側に数cmの空気層を設けてレンガを積み上げる工法。 |
| これに対し添え積みは、躯体コンクリートにモルタルを付着させながらレンガを積む工法。中空積はレンガの層が独立する為、添え積みとレンガ補強の仕方が異なる。 | ||
| ち | チューブ目地 | →一本目地 |
| ち | 超高圧洗浄 | コンクリート面の目荒し・洗浄を水圧の力で行うもの。コンクリート面へのセメントモルタルの付着力を増す為に行う洗浄方法。推奨圧力 150Mpa~200Mpa |
| つ | 土物タイル | 釉薬を掛けないせっ器質タイル |
| つ | 通気工法 | 建物の外壁に空気層を設けて仕上げ層を建てる方法 |
| 空気層(空間)を設けることで、建物への遮熱性を向上させたり、漏水等の不具合の低下につながる | ||
| て | テッセラ | 割った面のタイルの面状の呼称。もともとは石材にクサビを打ち込んで割った意味 |
| て | テラコッタ | イタリア語で土を焼いたものの意味。 釉薬を掛けない土物質感のタイル・平板を呼称するもしくは造形装飾した焼き物 |
| て | でいしょう (泥漿) | 粘性の強いスラリー状の粘土 |
| て | テストハンマー | タイル壁の浮き診断に使用するハンマー。伸縮可能な40cmほどの棒の先におもりがついており、壁面を軽く叩いてその打撃音でタイル浮きの判断を行うもの |
| と | トンネルキルン(窯) | 台車に積んだタイルをトンネル状の焼成窯内を通過させて焼く方法 |
| トンネル内には予熱帯-焼成帯-冷却帯があり一定速度の台車で通過して焼き上げる | ||
| な | なまこ壁 | 平瓦を壁に張り目地部位を漆喰で半円状に盛り付けた壁。平瓦は水平に張ることのほか、四半張り(45°傾斜させて張る)が多い。 |
| に | 二丁掛 | レンガの小口面を1単位として、横に(目地を介して)2個分のサイズ → レンガの長手面 |
| 227mm x 60mm (210 x 60) | ||
| の | 信長塀 | 塀の構築方法で、織田信長が桶狭間の戦いで勝利し、熱田神宮の本宮を塀で囲いこれを奉納した為この名がついている。石灰を練り合わせた土で瓦を積み上げて築いた塀 |
| の | 登り窯 | 斜面にいくつもの窯を連ねた状態の窯 (連房式登窯) |
| 窯は最下段の窯から上段の窯まで内部は繋がっており、高低差を利用しながら下段窯の予熱を次の窯に利用しそれぞれの窯で順次焼成してゆくもの | ||
| の | ノロ | セメントノロ=セメントと水を混ぜた流動性の大きいもの(水分比多め)。 |
| これに骨材が加わったものがモルタル | ||
| は | 坏土 (はいど) | 原料を混合し、水などを加えて成形しやすく調合したタイル用の土 |
| は | 白華現象 | タイル表面もしくは・目地表面に白い析出物が発生したもの = エフロレッセンス |
| タセメント中のカルシウム分が表面に移動し空気中の炭酸ガスと反応して硬化体となるもの | ||
| セメントモルタル硬化の初期に発生する場合や、硬化後に水分の通過によってカルシウム等が移動してタレ流れた様に発生する場合がある。カルシウムだけでなく硫酸塩として析出する場合もある。 | ||
| ふ | ブライト | 光沢のある釉薬表面 |
| ひ | ビクトリアンタイル | 英国の19世紀ヴィクトリア朝時代を中心に製作されたタイルの総称。日本にもたらされて国内近代タイルの源流となった。 |
| 象嵌タイルやマヨリカ釉タイル等が含まれる。粉末圧縮の製法が開発され焼成品が安定化し工業化が始まった。手書きによる絵柄のほかプリントする技術も発展したものとなった | ||
| ふ | ブリージング | モルタルや生コンクリートの表面に水分が浮き出ること |
| ふ | プライマー | 塗装をする際に下地を整える目的で使用する塗料の総称。塗料と下地素材の密着度を高める役割。プライマリー=最初の塗装の意味合いもある |
| タイルの湿式施工で吸水調整材を指して使われることもある | ||
| ま | マジョリカタイル | 15世紀~18世紀にかけて地中海沿岸地域・イベリア半島~スペインで生産されたタイル |
| イスラミックな幾何学模様・色絵・凹凸を付けて釉薬を流し込んで仕上げるものなど多様に渡る。デルフトを中心にオランダ各地で生産された人物などの描かれたものも含まれる | ||
| 複数個のタイルを組み合わせて模様とするものがあります、アルハンブラ宮殿のタイルが有名ですが、アントニオガウディの建築にも多用されています | ||
| ま | マット | 光沢の無い釉薬表面 |
| も | モザイクタイル | 表面積50㎠以下のサイズのタイル (JIS A 5209によるサイズ規定での呼び称) |
| や | 役物(やくもの) | 特定の部位に使用する部材を言い、コーナーや窓のセットバックした部分の角に使用する形状のタイルを言う→ 曲りタイル、マグサタイル |
| よ | 45二丁 | 実寸法45mm x 95mm のタイルを指し 50二丁(目地共)とも呼ぶ。メートルモデュールに合わせた目地共100mmサイズのタイル |
| 類) 45-三丁、45-四丁 | ||
| ら | ラップタイプタイル | タイルの上下目地部を相じゃくり状態に加工したもの。目地部の下地が見えない構造 |
| れ | レリーフ | 浮き彫り(掘り込み)加工を施して焼いたタイル・平版。 |
| れ | レイタンス | 硬化したコンクリート表面に発生する白い脆弱な層。コンクリート中の細かい骨材粉末や軽い微粒子が硬化表面に白い層を形成したもの。モルタルを仕上げる場合には除去しておく必要がある |
| ろ | 六古窯 | 12世紀より続く陶器製造の産地 信楽(滋賀県) 備前(岡山県) 丹波(兵庫県) 越前(福井県) 瀬戸(愛知県) 常滑(愛知県) |
| ろ | ローラーハースキルン | 連続したローラー床に乗せたタイルをトンネル状の焼成窯内を通過させて焼く方法 |
| トンネル内には予熱帯-焼成帯-冷却帯があり一定速度の台車で通過して焼き上げる | ||
| トンネルキルンとよばれる窯は台車に乗せて通過させるが、ローラーハースキルンでは台車が不要の為焼成効率は良い |